夏の甲子園の決勝戦・・・試合終了後、互いの健闘をたたえ合う大阪桐蔭と三重の選手たちは、みな「笑顔」です。
少し前までは、負けたチームの選手の「悔し涙」が目立っていましたが、この夏の甲子園では笑いがあふれていました。
ゴジラ松井選手の母校の星稜高校が石川県大会決勝で、0ー8の9回裏に9点を挙げて逆転サヨナラ勝ちをした「奇跡」は、海外メディアでも報じられました。この星稜高校が今年掲げたチームのテーマが必勝ならぬ「必笑」だそうです。甲子園でも、16強入りを果たしました。
スポーツ全般において、ここ最近の指導法は、メンタルトレーニングの普及があり、「笑顔」は体全体がリラックスしてプラス思考になれるとして、ピンチの時こそ「笑顔」というチームが多くなっているのかもしれません。
教育評論家の尾木ママも「笑うことで自己肯定感が高まり、子どもを成長させる原動力にもなる」と指摘します。笑いは、脳で記憶をつかさどる「海馬」の萎縮を防ぐ働きがあると脳科学的にも根拠があるそうです。
私自身は古い人間なのか、例えば、園児に自転車を教えるときなどは、あと一歩のところまでくると「もっと強くこぐんだ・・・顔は前を見るんだ下を見ない・・・気合を入れろ!」なんて無意識に言ってしまいます(笑)
指導者としては、全員が賛成とはいかないでしょうが、教える相手のタイプや性格を考慮しての指導方法が必要なのでしょう。
さて、星稜高校を破った青森の八戸学院光星高校の監督がこんなことを話しています。
「今の時代、根性だけでは通用しない。選手は他校の情報もよく知っている。練習は監督がやらせるのではなく、選手たちが自らやるよう心がけ、試合では過度なプレッシャーをかけないよう意識する」
選手たちが、自分が上手になる・・・勝つために何をするのかを自ら考えるようにサポートするのが、今の指導者に求められることかもしれません。
甲子園とかプロとかオリンピックとか・・・たいがいの人たちには関わることのない世界ですので、私たちは、「笑顔」でスポーツを楽しみたいものですね。
ひょっとしたら、一流アスリートこそ「笑顔」が必要なのかもしれません。2020年の東京オリンピックで表彰台の一番高いところに立つ選手は、「いつも笑顔が絶えない」と言われる時代になっているかも・・・。
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