難航するTPP交渉

屋上ファームでは、冬を越したさやえんどうが、たくさんの白い花を咲かせています。今日は10個くらいですが、初収穫です。これから、毎日のように子どもたちが収穫をしていきます。

 

そして、ついに、カルビーのじゃがいもが芽を出しました。まだ小さな芽ですが、夏の収穫に向けての成長が楽しみです。

 

こうして、子どもたちがファームで土と戯れる姿を見ていると、私の頭には「TPP交渉」という文字が浮かんでくるのです。

 

昨日のアメリカとの交渉は牛肉ですね。現在、アメリカから輸入される牛肉には38.5%の関税がかかっています。これをゼロにしたいアメリカと、20%前後でまとめたい日本とは、まだまだ大きな隔たりがあるようです。

 

1パック500円のアメリカ産牛肉が、関税ゼロになると308円程度で買えることになるのです。国内の畜産農家にとっては、和牛のおいしさや安心安全をうたうものの、この価格になると厳しくなります。ここは、政府の交渉をがんばってもらうしかないですね。

 

しかし、TPP交渉は始まったばかりで、具体的に決まったものはまだないのですが、ただ交渉術の期待だけではいけません。

 

例えば、私たちが、スーパーなどで購入する野菜は、産地表示は義務ではありませんが、自主的におこなっていますね。そして、価格が少し高くても国産の野菜を買う動きが増えていることは事実です。消費者の地産地消や安心安全の意識が高まっているからです。

 

その反面、価格の安い外国の野菜は、告知のほとんどない外食産業や、学校給食に使われているのです。給食の食材が価格だけで決められるとなると、少し心配ですね。

 

長崎ちゃんぽんで有名なリンガーハットは、食材に利用するすべての野菜を国産に切り替えたそうです。もちろんコストはアップしますが、お客様からの信頼につながるというねらいです。

 

例えば、産地の表示義務を外食産業にまで広げるような法案を作るなどして、消費者の自主的な国産商品購買に期待するのではなく、国が積極的に国産モノの使用をバックアップする必要があると考えます。

 

ホワイトきゃんばすファームを眺めながら、話は脱線してしまいましたが(笑)、どうしても、日本の農家に頑張ってもらいたいと思うのです。