先日神戸からほろ酔い電話がありました。私が勤務していた洋菓子メーカーのライバルの会社であった○○ハイムの営業マンからです。
仕事上はライバルですが、今でもお付き合いいただき、営業マン時代は、ともに情報を共有しながら百貨店バイヤーとの折衝に役立てたり、とてもお世話になった方です。あと1年で定年退職の人生の大先輩です。
彼はサラリーマン生活の最後を神戸で単身赴任をしているのですが、飲み仲間の一人が偶然にも私が20歳代の若手営業マン時代に営業部長だった方でした。まだ駆け出し営業マンだった私に、高いバーへの挑戦をさせていただいた上司でした。
「今、置鮎さんがよく知っている人に電話を代わるよ」と言って、かつての営業部長と久々に話をすることができました。
今は70歳・・・会社を退職されてからは、大学で勉強したり(生涯学習ですね)、ガンの闘病生活も経験されたそうで、でも今は、楽しく花見をしながらお酒を飲めるまで元気になったそうです。
元営業部長は、人の能力を見る力が優れていました。経験やスキルの必要な仕事に積極的に若手を抜擢する方でした。しかし、若手には今までにない発想が生まれる可能性はあるものの、「失敗」というリスクが常に伴います。そのリスクの責任を取るのが上司です。
今一番の話題となっているSTAP細胞の小保方ユニットリーダーですが、彼女もまさに「若手の抜擢」だったはずです。可能性もリスクもたくさんある彼女へのリスクに対するフォローを理研の組織やベテラン研究者ができなかったことが今回の問題の一つですね。
若い力・・・新しい発想・・・とても魅力的ですが、それを生かすも殺すも、その責任を与えた上司やベテランのフォローがあってこそです。経験という大きな財産と若い力が噛み合って、はじめて大きな発明や組織の活性化につながると思います。
STAP細胞が実現するならば、世界の病で困っている人たちの多くを救うことができます。理研の風土や小保方さん個人を批判することが本質ではありませんね。本当にSTAP細胞をきちんと世に出すことが大事なことです。
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