春は、別れと出会いの季節ではありますが、年に一度、この時期にJR全社のダイヤ改正があります。人ではありませんが、これも別れと出会いがあるのです。
来年春に開通予定の北陸新幹線(長野から金沢まで)に導入される、「E7系」という最新の新幹線車両が、3月15日から東京-長野間でデビューしました。保育園の電車好きの子どもたちにとっては、たまらないほどカッコイイ車両です。もちろん、機能も新幹線史上最高傑作だそうです。
そして、「上野発の夜行列車」がまた一つなくなりました。ブルートレイン「あけぼの」です。私の世代以上の人たちは、また一つの昭和が終わったという印象を強く持ったのではないでしょうか。これで、昭和から続いた「上野発の夜行列車」の終焉です。
私の「上野発の夜行列車」のイメージは、学生時代に北海道を旅する時に必ず利用した夜行の急行列車です。寝台ではありません。座席で一夜を過ごします。「八甲田」「津軽」「十和田」と上野発青森行が3本もあった、昭和50年代の話です(笑)
上野発最後の「あけぼの号」を見送ろうと、上野駅地下ホームには大勢の人たちが集まったそうです。鉄道ファンだけではありません。
かつて、青森や秋田から東京に出て働く人たちの間では、「あけぼの」は「出世列車」として、あこがれの特急だったそうです。東京で一旗あげて、「あけぼの」で帰省するのが夢だった時代の人たちにとっても、惜しまれる廃止です。青森へ向かう「あけぼの」が、ホームを走り去ると、自然と拍手が起こったそうです。人ではなく、列車に拍手が送られるなんて、なんだか素敵ですね。
今年の1月に、おやじ仲間たちと「あけぼの」で旅をした私にとっても、拍手の光景をテレビで見ると、感慨深いものがありますね。
素敵な思い出を大きな財産として心にしまって、人は未来に向かって歩いて行くのです。
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