これは、うちの主任保育士が知人の相談にのった内容です。
半年以上不登校の高校2年の長女にどうしたものかと悩む母親。
「どうして学校に行かないの!」
「友達関係だなんて、こんなことは大人になったら、よくあることだわ」
「こんなことで、学校に行かないなんて、認めません!」
最初は、長女を責めてしまったそうです。
この母親は、生命保険のセールスレディを長くやっていて、女性がバリバリ仕事をするのがあたり前の環境にいます。少しのことでは、決してくじけない強い心を持っています。
学校のカウンセラーにはこう言われたそうです。
「お母さんは、強いから、○○ちゃんの心が、本当に、いっぱいいっぱいの所にあるのが分からないのです。お母さんとは違うのですよ。それを考えてあげて、お嬢さんと接してください。」
母親は、最初、長女を責めたことを顧みます。そして、今は、心のダムがあふれそうな娘に対して、心から優しく接しているそうです。まだ学校には登校できませんが、少しずつ、変化がでているそうです。
ちなみに、次女は、自分が納得いかないことはすぐに言葉にし、母親ともよくケンカするそうで、不登校とは無縁だそうです。
ここで考えることが2つあります。
1つ目は、母親は仕事もできて、頭もいい。よって、長女にとって、最善の選択肢を与えてしまうこと。そして、長女は、そのレールを今まで外すことなく歩んできたそうです。
2つ目は、父親はどこにいるの?です。
良かれと思って、子どものことを何でも先回りしてやってしまうことが、子どもにとって「考えること」「強く生きること」を知らず知らずのうちに奪っているのかもしれません。
父親なんて、あてにできないから、私一人で子育てがんばる・・・なんていうのは、旦那の操縦術の完全な間違えですね。子育てに、赤ちゃんの時から旦那を巻き込むかどうかは妻の裁量でもあり、子どもの幸せでもあるのですね。
主任保育士は、これからどうしていくかを一緒に考えたそうで、たぶん、この母親の子育てが変わっていくことでしょう。もちろん、今からでも十分間に合います。
子育てには、こうあるべきだなんて、模範解答はありません。10人の子どもがいれば10通り、いや100通りの答えがあるかもしれません。
後悔だって、たくさんします。「自分の子育ては100%成功した」なんて言う人を私は一人も知りません(笑)
ただし、今若いママ達に老婆心ながら言えることは、優しいママ・・・大いに結構ですし、そうあってもらいたいです。ただし、優しいママは、子どもに甘いママではありません。
優しいとは、子どもを立派に一人立ちさせる愛情のことです。悪いことをした子どもを叱ることも、ママの愛情です。
大丈夫です。100%成功の子育てなんてありませんから、失敗を恐れない子育てを楽しくやっていこうではありませんか・・・
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