政府は、保育所の待機児童対策の切り札として導入する「小規模保育」の認可基準をまとめ、都道府県に通知したと、今日の新聞にありました。
2015年に、待機児童解消のための新たな制度が導入されるのですが、それに向けて、まずはミニ保育所を開設しやすくするという方針です。
政府の「待機児童解消加速プラン」に参加した自治体が対象となり、さいたま市も当然参加しています。
「小規模保育」とは、定員6名~19名までの3歳未満児を対象にしています。待機児童の90%近くが2歳児以下であることを考えると、一見、的を得た対応と考えられます。
あくまでも、待機児童解消という数字的な部分では、最善の策かもしれません。
しかし、ここでは反対の見方をしてみます。
昨年、保育園で亡くなった子どもの数は全国で18名です。そのうちの17名が2歳以下となっています。つまり、安全という観点で行くと、2歳以下の子どもは死のリスクが高く、乱暴な言い方をすれば、3歳になれば保育園で死ぬことは、ほとんどないということです。
今回の政府の取り組みは、待機児童解消が目的ですので、一番安全を考えねばならない2歳以下の子どもたちのリスクを軽視して、規制緩和で、安全ではないかもしれない保育所をたくさん作ってちょうだい・・・
ということになるのです。どんな取り組みをしようが、リスクゼロにはならないので、とにかく、待機児童解消が優先・・・と冷静に見なければなりません。
つまり、利用する保護者が、自分の子どもを預ける環境を「預けてもらう所が見つかっただけでもラッキー」ではなく、今まで以上に、安全も質も吟味しないといけないということです。
保育所探しは、ますます自己責任の比重が高まってきますね。
大切な、かけがいのない我が子を預ける環境です。保育園が増えるのはいいことなのでしょうが、まわりの評判ばかりに流されることなく、選ぶ判断基準をしっかり持つことが重要ですね。
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