のぼうの城

埼玉県行田市にあった、忍城(おしじょう)を舞台にした、今風の言い方で言えば「バカ殿」様を描いた物語です。

 

ペンネームひでっちさんからも「埼玉の人なら絶対見るべし」の作品です。

 

実は、この映画は、1年前に上映予定だったのですが、震災が発生し、物語のシーンに「水攻め」があるので、上映が延びた経緯があります。

 

1年前に、長男、次女を連れて行田に遊びに行ったのですが、父の目的は忍城址で、物語のイメージに浸る・・・ですが、子どもたちの目的は、B級グルメとして有名な、お好み焼きに似たフライやゼリーフライ(素揚げした、おからのコロッケ)を食べることです(笑)

 

久々に小説を読みなおしました。昨日、下巻を読み終わり、満を持して、映画を見ることにしました。

 

水攻めのシーンなどは、北海道で本物のセットの中で撮影されたそうで、迫力も満点です。

 

そして、一番の見どころは、でくのぼう殿様こと「のぼう様」のリーダーシップです。

 

映画でも小説でも、のぼう様自身の考えであったり、戦略を語るシーンはまったくないので、すべてのぼう様をとりまく人々の考えしか描写されていません。

 

「好きなことを子どものように貫く」これが、のぼう様のやり方で、自然と人々を巻き込み魅了していくのです。リーダーシップと呼べるようなやり方ではないのに、人は「のぼう様がやるといったから、仕方ないなぁ~」と許すのです。

 

あたり前ですが、リーダーシップとはこうあるべきだなんて、1つ2つのパターンに定義されることではありません。でも、人をひきつける力を持ったリーダーに共通したことはなんでしょうか・・・

 

自分をちゃんと持っている

ブレない・・・一貫している・・・

弱い人間の気持ちがわかる・・・

感謝する気持ちを忘れない・・・

 

まだまだあるかもしれませんが、私には結論が出せません。

たぶん、死ぬまで結論が出せないでしょうが、自分の信じる道を進むことはできるような気がします。

 

この手の話になると・・・堂々巡りになるので、今日はおしまい。

 

最後に、小さな感想です。

 

野村萬斎さんは、なんて姿勢がいいのだろう・・・まっすぐの背骨がうらやましい・・・(笑)