西表島縦断がスタートして、約2時間・・・延々とジャングルが続く。
最初は、日本にない景色に、気持ちも高揚していたが、景色がずっとかわらない。飽きてきた・・・即席西表島縦断チームの会話もなくなる。
すると、道がなくなった。
厳密に言うと、けもの道のような、人がひとり歩くのがやっとの道のような、道でないような状況になった。
ジャングルから、本州で見るような、山の中の景色となった。
実は、ここから先は、道なき道となっており、30メートルから50メートル間隔で、猟師さんが、ピンクのペンキで木に目印をつけている。それを目当てに、けもの道を歩くのである。
1ヶ月前に遭難した男性は、途中でピンクの目印を見失い、3日間西表島のジャングルをさまようことになったのである。
先頭を歩く私の責任が、ますます重くなってくる。
ピンクの目印を探しながら、前へ進む。うかつにも、地面をほとんど見ていなかった。
「危な~い!」と後方から大きな声があがった。
私は、とぐろを巻いて、昼寝をしていた、蛇を踏むところであった。
「ヒメハブ」という、西表島を中心とした、八重山諸島に生息するハブである。もちろん、猛毒をもっている。
九死に一生を得る・・・そんな瞬間であった。 続く・・・
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