いよいよ、西表島縦断である。
浦内川の上流へと船ではいる。約30分のジャングルクルーズだが、東京ディズニーランドとは、もちろん違う。アドリブのキャストはなく、本物の自然があるのみ。
ナイヤガラの滝を超小型にしたようなマリュドゥの滝を抜け、カンピレーの滝から、いよいよ西表島縦断のスタートだ。
いきなり、亜熱帯のジャングルの中を歩く。
本州の山々での登山も、もちろんすばらしい自然を満喫できるのだが、ここは別世界・・・日本?
当時、川口浩探検隊がアマゾン川やナイル川の上流を探検する人気番組があったが、まさに、その世界である。
「川口浩が洞窟に入る。カメラマンと照明さんの後に入る。」という、ヒット曲もあったが、初めて歩く「ジャングル」にルンルンで、この歌を口ずさむ・・・(不謹慎です)
足元には、熱帯植物の落ち葉が何枚も重なるように落ちていて、湿気があり、じとじとしている。その中に、「ヤマビル」という蛭が隠れている。
蛭なので、もちろん人間の血を吸う。
靴を這い上がり、ズボンの下から足の血を吸うので、全員、靴下の中に、ズボンの裾を入れて、蛭の侵入を防いでいる。
堆積している葉っぱをめくると、小さな蛭がいた。「こいつに俺の血を吸われてたまるか!」と踏み潰す。
さて、歩くこと30分・・・最初は、鼻歌交じりで「ジャングルだ!」とルンルンだったものの、まったく景色が変わらない・・・だんだんと飽きてきた。
ふつう山歩きは、上り下りがあって、絶えず景色の変化があり、頂上からの景色で、今までの疲れが吹っ飛んだりするものだが・・・
西表島は、ずっと平坦な景色の変わらないジャングルが続く。
10時間も歩くのに、早いもので30分で飽きてしまった・・・この先どうなることやら?
チームの会話もだんだんとなくなり、先頭を歩くサブリーダーである私は、このあと、とんでもない生き物と遭遇する羽目になるのだ。
続く・・・
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