流氷・・・
それは、一度でいいから目にしたい光景でした。
高校の卒業式が終わり、向かった先は、北海道オホーツク海・・・
上野からの夜行列車に飛び乗った。
当時は、東北新幹線はなかったので、夜行列車で青森⇒青函連絡船で函館という経路で北海道に入ります。
鉄道好きなら、夜行列車といえば、急行八甲田・十和田・津軽の3つを指します。上野発は一緒ですが、東北本線経由・常磐本線経由・奥羽本線経由で青森を目指します。もちろん、北斗星やカシオペアといった寝台特急も当時はありません。
青函連絡船も4時間近くかかるので、函館に着いたときは、本当に遠くに来たものだと思ったものです。
でも目的のオホーツク海へは、まだ半分もきていません。函館から札幌まで行き、札幌からまた夜行列車に乗って、網走まで向かいます。上野から2泊夜行列車に乗り継いで、オホーツク海の浜小清水という駅で降ります。
「やった!流氷だ!」目の前には、流氷というか、氷の塊に雪が積もっていました。意味なく、流氷の上を沖に向かって走り出し、約50メートルのところで、海に胸までズボンと落ちてしまいました・・・
流氷の隙間に雪が積もっていて、その上に走りこんだものですから、海へ!という次第です。一瞬の判断で、両手で流氷を押さえ込み、体全部が海に沈むのは避けることができたのですが、3月とはいえ、まだ寒い北海道で全身ビショビショは、相当つらかったです。
今では笑い話ですが、そのまま海底に落ちてしまい、流氷の下に入ってしまったら、あの世行きでした・・・はい。
さて、流氷は、海水が凍ったのではなく、遠いロシアから川の水が凍り、オホーツク海を流れて、北海道に1月末ごろにやってきます。だいたい3月いっぱいは見られるのですが、これは30年前の話で、今は温暖化の影響で、流氷が見られない年もあるようです。あの海の妖精といわれた「クリオネ」も流氷の下でヒラヒラと舞っています。
流氷との遭遇は、とんだハプニングとなってしまいましたが、大自然の大きさを十分と感じられた瞬間でした。
流氷は色々な形の氷がぶつかっているので、隙間に雪が積もっていたら、雪か氷か区別がつきません・・・
流氷に向かって、むやみにダッシュしないこと・・・
以上、流氷遊びの鉄則でした(笑)
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